土浦中国語 五月の漢詩

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先月は、杜甫 Dùfǔ712-770年)の「絶句二首 其一」を勉強しました。二首連作の第一首でしたが、今月はその第二首(其二)を勉強しました。。杜甫53歳の作とされています。

 

 

绝句二首 其二  Juéjù èr shǒu qí èr

     (唐)杜甫   (Táng) Dùfǔ

 

江碧鸟逾白  Jiāng bì niǎo yú bái,

山青花欲然  shān qīng huā yù rán.

今春看又过  Jīn chūn kàn yòu guò,

何日是帰年  hé rì shì guī nián.

 

 

<訳>

川はみどり、そのうえを跳ぶ鳥はますます白く、

山は青く、そこに咲く花は燃えるように赤い。

この春も、見るまにまた過ぎゆく、

いつになったら、故郷に帰える日がくるのだろう。

 

: 超える、いっそう、もっと

: 欲する、しようとする、しそうである

 

rán: 「燃 rán」と同義. 原文は「然」であると思われ、日本の多くの解説では「然」となっている。しかし、百度百科(https://bkso.baidu.com/item/绝句二首/6507967?fromtitle=绝句·江碧鸟逾白&fromid=3730723)では、「燃」と書かれている。辞書によると、古文では、「然」は本来「燃える、燃やす」の意味であったとのこと。しかし、他の意味につかわれることが多くなり、後に、「燃える、燃やす」の意味で「燃」という漢字がつくられたとのこと。

 

kàn: 見る動作を示す(かならずしも見えるとは限らない)、この場合、「手をこまねいていて、どうしようもならない感じを表現している」

 

この詩は、安史の乱は終わったが、まだ世情は安定せず、成都にとどまらざるをえない杜甫の心のうち(「何日是帰年」)を描いていると考えられている。

 

この詩は、どこかで習ったことがあるとの意見がでましたが、ずっと前に教室で勉強したとのことです。私は、その時いなかったのですが、どこかで聴いた気がしていました。ネット上(https://ja.wikibooks.org/wiki/小学校国語/漢文)に、小学校の国語で習うらしいことがわかりました。きっと、学校で聴いたのではないかなあ。このサイトには、この絶句の他に、孟浩然の「春暁」と李白の「静夜思」が載っていました。ちなみに、この小学校国語に関するネット上では、上記の「然」に関しては、「燃」になっていました。

 

 

声調に注意しながら、読みました。先月の絶句の其一とともに、何度も音読しました。

 

宿題は、これまでに学んだ詩を2首、暗記してくること。この宿題は去年の夏にも、出ました。今度は、頑張ろう。